先日、こんなニュース記事を見た。
「20代女性社員を食事に誘い告白メール、50代職場上司からの誘いを労災認定」
若手女性社員が50代の直属の上司(既婚)に好かれ、食事に誘われたりメールを送ってこられたりするだけでなく最寄駅までついてきて誕生日プレゼントを渡されたらしい。
相当な恐怖であっただろう。本当に可哀想でつらい。
今回は女性がストレスによる精神障害で労災認定を受け、ニュースにもなったが、同じようなことは社会では無数に発生していると思う。
既婚上司から好意を寄せられる女性社員の気持ち
女性社員が社内のおじさん、しかも直属の上司(ここでは既婚の場合)から気に入られてしまったときの気持ちを書こうと思う。
まず前提として、直属の上司と気まずい関係にはなりたくないし、嫌われたくもない。
仕事に支障が出るのも嫌だし、業務上では上司を頼らないといけないことが多々あるからだ。
上司がおじさんだからといって「うへぇおじさんだ」などとは思わない。
仕事ができる上司であれば尊敬の目でみる。
雑談で笑い合うこともあるだろうし、業務で困ったことがあれば隣に行って相談もする。
問題は、上司がそれに浮かれて「イケる」と思ってしまうことだ。
可能性があると思うからメールをしたり食事に誘ったりするのだろうが、あくまでも女性社員は仕事に真面目に取り組んでいるから上司を頼るのであって、上司を男性として魅力的だと思っているからではない。
想像でしかないがそこを勘違いしてしまうタイプというのが一定数いるのではないかと思う。
上司と女性社員が見ている方向が異なりそれがニュースのような悲劇を生む。
上司からメールが来たり食事に誘われたりしたとき、女性社員はなにを思うかというとまず第一に「きもっっ」である。
まさか上司がそんな気持ちを持っているなんて思ってもいなかった状態から好意をチラつかせられると、その時点で「頼れる上司」から「きもおじさん」に一気に降格する。
この点をおじさんは知っておいたほうがいい。
例えば同年代の未婚男性の場合、「えーわたしに好意あったのかー、んーでもあまりタイプじゃないしなー」程度のことが、上司であれば致命的な嫌われになる。
上司はイケると思っているのに、実際は誘う前よりも格段に嫌われるのだ。
「きもっっ」のあとに来る感情は「困惑」だ。
本当は気持ち悪いので連絡してくるなと言いたいが、上司に嫌われて仕事に支障が出るのはいやだ。
他の女性社員には贔屓されてるのではとか、マウントをとっている、などと思われるのが嫌で相談をしにくい。
どうやってこの上司を対処していけばいいのか、悩む。
結局都合が悪いだとか体調が云々だとか、適当な当たり障りのない理由をつけて断り続けていくしかない。
「諦めてくれ」と思うが諦めるおじさんはあまりいないと思われる。
そこで諦めるくらいなら最初から誘わないだろうからだ。
一度イケると思ってしまったら止まらない、ノンストップなのだろう。
なんとかかわしていくかニュースのようになってしまうかは、女性社員のタイプであったり上司のしつこさによるのだろう。
既婚男性から誘われたときの独身女性の気持ち
では、直属の上司でなければいいのかというともちろんそんなことは無い。
上司だから、おじさんだからというわけでもなく既婚者という一点のみで、好意を示されると「きも男」になる。
なぜかというと、誘われるということは独身女性を軽視しているからだ。
幸せになる要素は無く、慰謝料を請求される恐れすらある。
お前はわたしをそんな目に合わせようとしている、軽く見るなという気持ちだ。
ただ食事だけしたいという場合もあるのかもしれないが、既婚男性と二人で食事に行くメリットは独身女性側には無い。
なぜなら行ったところでまず相手を「きも男」として見ているので楽しくないし、さりげなく壁を作ることに気を使うし、既婚男性の趣味の話など世界でいちばんどうでもいい。
おいしいイタリアンを食べにいこうなどと言ってないで自宅に帰って3歳のこどもを風呂に入れて寝かしつけろよ、という気持ちである。
お前は出てこなくていいから未婚の男を紹介して欲しい。
悲劇を起こさないために
弊社では自社グループに関することや大きな社会の動きについては新聞記事のコピーが全社メールで発信されるが、「職場上司からの誘いを労災認定」の記事についても発信すべきだと思う。
もっと言うと全男性社員のデスクにコピーを配布してほしい。
なお、当然ながら上記はすべて主観であり、当てはまらないパターンや違う考えの女性もいるだろう。
色々書いてしまったが、会社で働いているときに頼りにしているのはやはりおじさんだ。
女性上司より男性上司のほうが気分の波は大きくないことが多いし、異性の壁があったほうがお互い気を遣うことができるという面もある。
個人の仕事で使う段ボールの前で佇んでいると頼んでないのにおじさんが2、3人集まって運んでくれるし、本当に感謝している。